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漢方ドットコムトップ > トピックス > 元週刊ポスト編集長・ジャーナリストの関根進が漢方レポート
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スローヘルス研究会会長、中国・長春中医学院大学名誉教授。1940年東京生まれ。小学館取締役、週刊ポスト編集長を歴任し、現在、ジャーナリストとして活躍するかたわら、自らのガン闘病体験を通してさまざまな活動をされている。1999年に食道ガンを患い、主治医に手術を勧められるも拒否し、「切らずに治す」ことを選択した。抗ガン剤、放射線に加え、漢方薬+SOD様食品+食事療法という、いわゆる統合医療を武器に、再発することもなく今日まで活躍中。自らの体験を基につかんだ、ガン治療における統合医療の必要性について伝えている。

国際癌病康復協会主催による「日台交流・医学懇親会」に、ジャーナリストの関根進さんとエッセイストの逸見晴恵さんに参加して頂きました。関根さんは末期の食道ガンから生還した担癌者の立場として、逸見さんは夫・逸見政孝さん(フリーアナウンサー)を胃ガンで亡くしたと闘病教訓と、ご自身の子宮頚ガンを克服した体験を通して、NPO法人ガン患者支援機構の監事として講演や執筆活動をしている立場から、台湾医師団の方々と意見交換をしました。その医学懇親会を関根さんにレポートして頂きました。

2月初め、私たち夫婦は寒い東京を避けて、暖かい台湾に行ってきました。今回はエッセイストの逸見晴恵さんをお誘いして、一緒に出かけました。

逸見さんは15年前、胃ガンで亡くなられた夫・政孝さんから受けた闘病教訓や自らの子宮頚ガンを克服した体験を通じて、全国で講演や執筆活動を続けられています。また、5年前から毎年、逸見さんが実践する“生きがい療法”として、『いっつ癒しの旅』と命名したガン患者さんや家族の皆さんと癒しの海外旅行を企画されています。

今回の日台交流・医学懇親会は、ガン患者をサポートする国際癌病康復協会(本部・香港)の主催、漢方健康ネットワーク(注:LLP漢方研究有識者会の前身)の協賛により、台湾医学界の重鎮の方々とガン治療における中国医学と西洋医学を結合した中西医結合医療について、意見交換と視察を行ったものです。台湾医学界の中西医結合医療への関心の高まりや、その治療で救われた医師で担癌者である先生方の話しもうかがいました。さらに、台北医学大学研究室で最先端の分子造影技術によるガン幹細胞再生実験と、抗ガン漢方薬のマウスによる同実験を視察しました。

 

国際癌病康復協会を訪問(左から同協会・盧繼徽理事長、関根進さんご夫婦、逸見晴恵さん)

中国医学、つまり漢方と西洋医学と結合する中西医結合医療を含む「ガン統合医療」の現状と医療についてお聞きしたのですが、日本で想像していた以上に、台湾医学界では積極的に取り組んでいることが分かりました。  

私たちが懇親会でお会いしたのは、台湾大学医学院前学長の楊照雄名誉教授、王萬波教授、賈景山教授、台北医学大学の鄧文炳教授や自から中西医結合医療でガンを克服された医師の人たちです。  

例えば、手術を避けて放射線と抗ガン剤、さらに食事療法や漢方療法で大腸ガンを克服した許達夫(台中市林新医院医療副院長)先生、胃ガンから肝臓ガン転移を克服した呂樹炎(慶霖医院院長、大腸直腸外科医)先生など、みなさんが共通して、西洋医学の権威でありながら、わが身のガンを救うために手術を避ける、単純に手術を選ばない、中国医学と西洋医学の長所を積極的に取り入れるということです。そして「ガン統合医療」の道を選択して、ガンからの生還に成功したという証言が続いたことでした。

 

日台交流・医学懇親会に出席された医師、関係者の方々と関根さん、逸見さん

許達夫先生は昨年10月に来日し、東京の国際医学セミナーでも講演をされ、その内容は紹介されたことがあります。手術を避けて放射線と抗ガン剤、さらに食事療法や漢方療法で大腸ガンを克服して5年ということです。  

呂樹炎先生は、これまで3000人以上の大腸ガン患者の執刀をしてきたベテラン医師ですが、この先生も「ガンと分かれば誰しもが頭の中が真っ白になりますが、精神的にこもらないことが大切です」と強調していました。自からのガン体験を話す時も、片意地を張らず、「医師の不養生」も反省しながら、終始、笑顔で、実にゆったりと語る外科医でした。  

「医師でありながら自分のガンを疑ったときは、なんとも矛盾する心理状態でしたが、私自身、病院の開業間近で忙しく、検査もできない、まさに医者の不養生でしたね、ハハハ。思い直して、やがて自から超音波、胃カメラで調べて、胃ガンと分かった。肝臓転移も分かった。肝臓専門の主治医に相談しても、3カ月の余命といわれたのです。日本の女子医大や国立がんセンターの医師にも知り合いが多いので、いろいろ相談したのですが、決定的な治療法はないといわれて、西洋医学以外の治療法、中西医結合医療を含めたガン統合医療を試してみようと思ったわけです。とくに放射線は免疫力低下させるものだとわかっていましたから、まず、漢方薬、さらに、軽い水泳、テニスなどで、免疫力を上げる努力をしました。ガンに負けない体質に変えた上で、1ヵ月後に抗ガン剤療法を選び、この間も漢方薬を併用しました。運がよかったのか、この治療を終えた1カ月後には元気が回復して、仕事に復帰できたのです。さらに3カ月後には違う抗ガン剤に変える工夫をし、とうとう、半年後、ガン細胞は消えたのです。主治医は手術した方がいいとすすめましたが、この通り、私の場合は統合的な医療でうまく行ったわけです」

もし、日本の外科医自身が末期ガンと闘ったらどうでしょうか。内緒で、漢方や代替療法を併用していたとしても、東洋医学の片棒を担ぐような証言は、こう、あっけらかんとは出来ないでしょう。  

日本と台湾との外科医の発想はこうも違うようです。もちろん、日本と違って、4000年の漢方の歴史が根付き、大学では中国医学も勉強している、この国の医師たちですから、いくら西洋医学主流とはいえ、末期ガンと分かれば、両方の医学の長所を組み合わせて、いのちを永らえようと思うのが当然かもしれません。

 

大腸ガンを克服した許達夫医師の話を聞く逸見さん

台湾医師団の中心は、台湾大学医学部名誉教授の楊照雄先生です。是非、日本の中西医結合医療を含むガン統合医療という同じ志しをもつ医師や病院と連携したいと、この4月始めに台湾医師団と共に来日される予定です。

「日本のガン治療システムは、まだ西洋医学中心のようですが、台湾や中国本土では西洋医学、中国医学、それに中西医結合医療の立場をとる3種類の医師がいます。私どもは中西医結合医療、つまり、ガン治療に漢方薬や代替療法などを取り入れた統合医療の方向に進んでいます。それでこの4月に、日本でこうした医療を実践されている帯津三敬病院の帯津良一先生や北里大学、富山大学などの先生方を訪れ、共同研究をできればと思っています。例えば、抗ガン漢方薬を含めた中西医結合医療という医療モデルは、ガン治療において世界的な趨勢になり、台湾はもちろん、各国の医学界でも取り入れる傾向にあります。こうした中西医結合医療が西洋医学の壁を打ち破ってくれることを期待しているのです」

また、台北医学大学研究では鄧文炳教授を中心とした漢方薬の最先端の分子造影技術によるガン幹細胞の再生医学実験を視察し、台湾では日本と異なり、漢方薬を用いたガン治療の研究が、大学での最先端技術で研究実証されてるほど進んでいることに驚いきました。

台湾医学界を代表する医師のメンバーや、ガン克服患者でもある医師のみなさんなど10名と、漢方と西洋医学を統合する「中西医結合」の現状と展望につて意見を交換してきたのですが、私たちは医師ではありませんが担癌者ジャーナリストの立場から、同じ志に燃える仲間として、国境を越える連帯のメッセージをお返ししておきました。

「私は西洋医学だけではなく、中国医学や代替療法も組み合わせる治療でいのちを拾った患者としては、ガン統合医学のこうした新たな研究、積極的な実践に大いに期待しているわけで、中西医結合医学の先達である諸先生方の話を伺い、大変、勇気をいただきました。この縁を大事にして日台の医学交流に少しでもお役に立ちたいと考えています」と――  

 

台湾大学医学院の楊名誉教授と中西医結合医療について懇談する関根さん、逸見さん

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